フリーランスエンジニアの実務

用語集

税務署の書類や契約書、取引先とのやり取りで出てくる言葉を引くための場所です。分からない言葉のまま署名したり、申告したりしないでください。

金額や期限を伴う制度は毎年変わります。判断に使う前に、必ず国税庁など一次情報で確認してください。

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開業と制度

個人事業主自営業 / フリーランス
法人を作らずに事業を行う個人。事業とあなたが同一人物なので、事業の債務は個人の債務になる。 詳しく読む
開業届個人事業の開業・廃業等届出書
事業を始めたことを税務署に届け出る書類。開業から1ヶ月以内。控えは屋号口座やローン審査で何度も要求される。 詳しく読む
青色申告承認申請書
青色申告の権利を得るための申請。開業から2ヶ月以内(既存事業者は3月15日まで)。出し忘れるとその年は白色確定。 詳しく読む
青色申告
複式簿記で記帳する代わりに、特別控除・赤字の3年繰越・30万円未満の一括経費化などが使える制度。 詳しく読む
白色申告
青色申告の承認を受けていない申告。記帳と保存の義務はあるのに特典が無いため、実質的に不利。 詳しく読む
屋号
営業上の名前。法人格は無く、契約の当事者はあくまで個人。屋号名義の口座は開業届の控えで作れる。 詳しく読む
任意継続
退職後も会社の健康保険を最長2年続ける制度。手続きは退職翌日から20日以内。1日でも遅れると選べない。 詳しく読む
国民健康保険国保
市区町村が運営する健康保険。保険料は前年の所得で決まるため、独立1年目は会社員時代の所得で計算される。 詳しく読む
小規模企業共済
個人事業主の退職金制度。掛金は月最大7万円で全額が所得控除。ただし短期の任意解約は元本割れする。 詳しく読む
付加年金
国民年金に月400円上乗せすると、受給時に「200円 × 納付月数」が毎年加算される制度。2年で元が取れる。 詳しく読む
iDeCo個人型確定拠出年金
掛金が全額所得控除になる私的年金。60歳まで一切引き出せないため、運転資金とは分けて考える。 詳しく読む

簿記

複式簿記
1つの取引を借方・貸方の2面で記録する方式。「借方合計=貸方合計」という不変条件があるので検算できる。 詳しく読む
借方・貸方かりかた / かしかた
仕訳の左と右。言葉の意味は考えなくてよい。資産と費用は借方(左)、負債・純資産・収益は貸方(右)が定位置。 詳しく読む
仕訳
取引を借方・貸方に分解して記録すること。freee の「取引」は内部でこれを作っている。 詳しく読む
勘定科目
取引を集計する単位。税法上「この支出はこの科目」という決まりはほぼ無く、継続適用が重要。 詳しく読む
売掛金
納品したがまだ入金されていない代金を受け取る権利。請求時に計上し、入金時に消し込む。 詳しく読む
未払金
すでに受けたサービス・購入した物の代金で、まだ払っていないもの。カード利用時に立つ負債。 詳しく読む
前受金
着手金など、まだ役務を提供していない段階で受け取った代金。売上ではないので納品時に振り替える。 詳しく読む
発生主義
入出金の日ではなく、取引が成立した日で計上する原則。12月納品・1月入金なら売上は12月に属する。 詳しく読む
事業主貸
事業のお金を私的に使ったときに使う科目。生活費の引き出し、所得税・住民税の納付などが該当する。 詳しく読む
事業主借
プライベートのお金を事業に使ったときの科目。個人カードで払った経費や、家事按分の相手科目になる。 詳しく読む
元入金
個人事業の元手。法人の資本金に相当するが、毎年の所得と事業主貸借を吸収して金額が変わる。 詳しく読む
貸借対照表BS / バランスシート
12月31日時点で何を持ち、何を負っているかを表す書類。65万円控除にはこの添付が必要。 詳しく読む
損益計算書PL
1年間でいくら稼ぎ、いくら使ったかを表す書類。最後の「所得金額」が所得税計算の出発点。 詳しく読む
決算整理
期末にしかできない処理。棚卸・前払・未払・減価償却・家事按分・残高照合をまとめて行う。 詳しく読む
貸倒引当金
売掛金が回収できない場合に備えて、期末残高の一定割合を経費にできる青色申告の特典。 詳しく読む
固定資産台帳
10万円以上の資産と、その償却状況を管理する台帳。登録漏れの資産は永久に経費にならない。 詳しく読む

経費と資産

必要経費
その年の売上を得るために必要だった支出。判断軸は「面識のない調査官に説明できるか」。 詳しく読む
家事関連費
家賃・電気・通信など、事業と私生活の両方に関わる支出。区分できる部分だけを経費にできる。 詳しく読む
家事按分按分
家事関連費を事業使用割合で分けること。面積・時間・使用実態で決め、根拠をメモに残す。 詳しく読む
減価償却
10万円以上の資産を、耐用年数にわたって少しずつ経費にする仕組み。初年度は月割りになる。 詳しく読む
耐用年数
資産ごとに法律で決まっている償却期間。パソコンは4年、サーバー用は5年、軽自動車は4年。 詳しく読む
定額法
毎年同じ額を償却する方法。個人事業主の法定償却方法はこちら。 詳しく読む
少額減価償却資産の特例30万円の特例
青色申告者が30万円未満の資産を取得年に全額経費にできる特例。年間300万円まで。適用期限がある。 詳しく読む
一括償却資産
20万円未満の資産を3年で均等償却する方法。月割り不要で、償却資産税の対象からも外れる。 詳しく読む
開業費
開業前に使った準備費用。繰延資産として計上し、任意の年に好きな額を経費にできる(任意償却)。 詳しく読む
証憑しょうひょう
取引の証拠となる書類。領収書・請求書・契約書など。カード明細は内容を示さないので証憑にならない。 詳しく読む
電子帳簿保存法電帳法
帳簿・書類の電子保存に関する法律。電子で受け取った請求書を電子のまま保存することが義務。 詳しく読む
租税公課
経費にできる税金の科目。個人事業税・印紙税・固定資産税(事業分)は該当し、所得税・住民税は該当しない。 詳しく読む

消費税・インボイス

課税事業者
消費税の納税義務がある事業者。基準期間の課税売上が1,000万円超、またはインボイス登録をした場合。 詳しく読む
免税事業者
消費税の納税義務が免除される事業者。インボイス登録をすると免税ではなくなる。 詳しく読む
基準期間
消費税の納税義務を判定する期間。個人事業主は前々年。2年前の売上で今年の義務が決まる。 詳しく読む
仕入税額控除
預かった消費税から、自分が払った消費税を差し引く仕組み。本則課税ではインボイスの保存が要件。 詳しく読む
インボイス適格請求書
登録番号・税率ごとの消費税額などを記載した請求書。発注者の仕入税額控除に必要になる。 詳しく読む
登録番号
適格請求書発行事業者に付与される「T + 13桁」の番号。未登録なら請求書に書いてはいけない。 詳しく読む
2割特例
インボイス登録で課税事業者になった人が、預かった消費税の20%を納めればよい時限的な特例。届出は不要。 詳しく読む
簡易課税
みなし仕入率で納税額を計算する方式。サービス業は第5種で50%。届出は適用したい年の前年12月31日まで。 詳しく読む
本則課税原則課税
実際に払った消費税を差し引く方式。経費が少ないエンジニアには不利になりやすいが、大型投資の年は有利。 詳しく読む
みなし仕入率
簡易課税で使う業種ごとの割合。第5種(サービス業・情報通信業)は50%。 詳しく読む

所得税と申告

事業所得
事業から生じる所得。青色申告特別控除・損益通算・赤字の繰越が使えるのはこの区分だけ。 詳しく読む
雑所得
事業と認められない副業的な所得。青色申告特別控除も損益通算も使えない。帳簿の有無が判断材料になる。 詳しく読む
青色申告特別控除65万円控除
複式簿記・BS 添付・期限内申告・e-Tax 送信で65万円。紙提出なら55万円、要件を欠くと10万円。 詳しく読む
所得控除
所得から差し引ける控除。社会保険料・小規模企業共済等掛金・医療費・寄附金など。経費とは別枠。 詳しく読む
社会保険料控除
支払った国民年金・国保などが全額控除される制度。家族の分を代わりに払った場合も自分の控除にできる。 詳しく読む
税額控除
算出した税額から直接差し引く控除。住宅ローン控除など。所得控除より効果が大きい。 詳しく読む
損益通算
事業所得の赤字を給与など他の所得と相殺できる仕組み。独立した年の還付の源になる。 詳しく読む
純損失の繰越控除
青色申告者が赤字を3年間繰り越して、翌年以降の黒字と相殺できる制度。申告しないと使えない。 詳しく読む
源泉徴収
報酬から所得税を前払いで差し引く仕組み。税率10.21%。原稿料などが対象で、一般的な受託開発は対象外。 詳しく読む
支払調書
支払者が税務署に出す書類。本人への交付義務は無いので、届かなくても帳簿から集計して申告できる。 詳しく読む
予定納税
前年の所得税額が15万円以上の場合に、7月と11月に前払いする制度。所得が減る年は減額申請ができる。 詳しく読む
振替納税
納税を口座振替にする手続き。引き落としが4月下旬になり、延滞税もかからず実質1ヶ月の猶予になる。 詳しく読む
個人事業税
都道府県の税金。事業主控除290万円を引いた後に3〜5%。青色申告特別控除は加算されて効かない。 詳しく読む
修正申告
申告後に税額が増える誤りを見つけたときの手続き。自主的に早く出すほど加算税が軽い。 詳しく読む
更正の請求
申告後に税額が減る誤りを見つけたときの手続き。原則5年以内。 詳しく読む
e-Tax
国税の電子申告システム。65万円控除の要件になっており、受信通知が紙の収受印の代わりになる。 詳しく読む

契約と法律

請負
仕事の完成を約束する契約。完成義務と契約不適合責任を負う代わりに、進め方は自分で決める。 詳しく読む
準委任
事務の処理を約束する契約。完成義務は無いが善管注意義務を負う。SES・常駐でよく使われる。 詳しく読む
善管注意義務
専門家として通常期待される注意を払う義務。準委任で負う義務の中身。 詳しく読む
契約不適合責任瑕疵担保責任
納品物が契約内容に適合しない場合に負う責任。追完・減額・損害賠償・解除の対象になる。 詳しく読む
検収
納品物が契約どおりか確認する手続き。基準と期限が定められていないと、報酬の支払いが止まり続ける。 詳しく読む
みなし検収
一定期間内に異議が無ければ検収合格とみなす条項。請負契約では入れておきたい。 詳しく読む
支払サイト
締め日から入金までの期間。フリーランス法により、受領日から60日以内の支払期日が義務づけられている。 詳しく読む
著作権法27条・28条
翻案権と二次的著作物の利用に関する権利。譲渡契約に明記が無いと譲渡されないと推定される。 詳しく読む
著作者人格権
公表権・氏名表示権・同一性保持権。譲渡できないため、実務では不行使特約が使われる。 詳しく読む
職務著作
法人の発意で従業員が職務上作った著作物の権利が法人に帰属する制度。雇用が前提で、業務委託には適用されない。 詳しく読む
NDA秘密保持契約
秘密情報の取扱いを定める契約。定義の広さ・除外事由・期間・義務の相互性を確認する。 詳しく読む
競業避止
同種の業務を他社に提供しない義務。事業者間では有効と認められやすく、範囲が広いと事実上の廃業命令になる。 詳しく読む
フリーランス新法特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律 / フリーランス法
2024年11月施行。取引条件の明示、60日以内の支払期日、禁止行為、30日前の解除予告などを発注者に課す。 詳しく読む
買いたたき
通常の対価に比べ著しく低い報酬を一方的に定めること。フリーランス法の禁止行為の1つ。 詳しく読む
偽装請負
契約は請負・準委任なのに、実態は発注者の指揮命令下で働いている状態。労働者派遣法などに触れる。 詳しく読む
不正競争防止法
営業秘密の不正な取得・使用・開示を禁じる法律。前職のデータ持ち出しは刑事罰の対象にもなりうる。 詳しく読む
貸倒損失
売掛金が回収不能になったときに計上する損失。要件は厳格で、客観的な証拠が必要。 詳しく読む

現場でよく出る言い回し

常駐
取引先のオフィスに出向いて作業する形態。指揮命令の線引きが曖昧になりやすく、偽装請負の温床になる。 詳しく読む
SES
システムエンジニアリングサービス。技術者の稼働を提供する契約形態で、多くは準委任として結ばれる。 詳しく読む
商流
発注元から自分までの間に入る会社の連なり。深いほど中間マージンで単価が下がる。契約前に確認してよい。 詳しく読む
精算幅清算幅 / 時間精算
準委任で報酬が固定される稼働時間の範囲(例: 140〜180時間)。控除単価と加算単価が同じか確認する。 詳しく読む
支払通知書
エージェントなど支払側が発行する明細。自分から請求書を出さない方式で使われる。金額の内訳を必ず確認する。 詳しく読む
稼働率
1年のうち実際に案件が入っている割合。12ヶ月ではなく10ヶ月で単価を逆算するのが実務的。 詳しく読む
実質時間単価
所得を「稼働+営業+学習+事務+移動」で割った単価。月額が高くても実質は低い案件がある。 詳しく読む
与信
相手の支払能力への信用。独立直後は自分の与信も下がるため、カードやローンは在職中に手当てする。 詳しく読む
納税用口座
入金のたびに一定割合を避けておく専用口座。売上の25〜35%を移すと、納税期に詰まなくなる。 詳しく読む
税務調査
帳簿と申告内容の確認。個人事業主に来るのは事前連絡のある任意調査で、日程は調整できる。 詳しく読む
重加算税
事実の隠蔽・仮装があった場合の重いペナルティ。売上の意図的な除外が典型例で、税率は35%(無申告なら40%)。 詳しく読む
マイクロ法人
個人事業と併用する小さな法人。社会保険の設計に使われるが、実態が伴わないと否認されるリスクがある。 詳しく読む